現在の事務所に移って数年が経つ。窓にはブラインドがおろされ普段は周りの風景はよく見えない。ビルに囲まれてとても殺風景なので、見る気もおきない。
最近になってようやく気がついたのだが、夕方になると福岡市内の方々から何千羽のトリが街路樹めがけて飛んでくる。
事務所の入っているビルの横を走っている幹線道路の街路樹。午後5時くらいになると何百羽が一つの群れとなってビルとビルの谷間に飛び交う。まるでイワシの大群のように上空を数回うねっていく。空を飛ぶクジラみたい。外敵から身を守るための行動らしい。
街路樹にとまるや否や一斉に鳴き出し、ちょっとした騒音地帯になる。これでは天敵は簡単には近づけない。
下から街路樹を覗き込んでも暗くて、また葉っぱが茂っているのでトリの種類まで確認できない。ただ鈴なり状態。「ピーチクパーチク」「ピーチクパーチク」うるせぇなぁ。
家族単位で連呼して人数を確認しているのか。今日のエサの釣果を自慢しているのか。最近あった事件の話を話しているのか。
「そろそろ選挙げな」「どこの党が良かと?」「どこも一緒ばい」
「原発の放射能、風に乗って飛んできとうバイ」「博多も住みにくくなったばい・・・」こんな話かな。
人間の世界とちっとも変わらない。

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